9月に入ってようやく暑さが和らぎ、朝夕に吹く涼しい風や夜ごとの虫の大合唱に、秋の気配が感じられるようになりました。例年より半月ほど早く彼岸花も咲き始めたようで、季節の移ろいの中で、中秋の名月を今から楽しみにしているところです。ただしこの時期は、寒暖の差が激しく体調管理が難しくなるので、皆さまくれぐれもご自愛いただきますようお願いいたします。
さて、西条市にある「DAIS」というNPO法人が、大変興味深い活動をされています。それは、自治体や公的機関が抱えている様々な課題について、複数の民間企業の社員がチームを組んで、解決策を考えて提案する「DAIS PROJECT(ダイス プロジェクト)」というセミナーの開催です。参加者にとっては自己の能力を向上させる研修となり、自治体にとっては民間の柔軟な発想が得られるので、双方に大きなメリットが期待できるものです。
今回、この企画のテーマに松野町を選んでいただき、松野町からは地域の課題として、町の中心部にある松丸商店街の活性化を提示しました。
県内各地から集まった若者に役場職員が加わった約30名の参加者は、4つのチームに分かれて、3か月にわたってアイデアを練り上げてくれました。皆さん、仕事が終わってから睡眠時間を削って企画書を作成したり、休日の予定をキャンセルして慣れないリモートで作戦会議をしたり、大変な負担や苦労があったようです。松野町のためにがんばってくれたことに心から感謝するとともに、この経験が参加者の皆さんを大きく成長させる契機となると確信しています。
ということで、衰退する松丸商店街を活性化させるための4つのアイデアをいただきました。プロジェクトの性格上、提案に順位をつけた上で、町の事業として採択するかどうか決めなければなりませんが、どの提案もユニークかつ課題解決に実効性のあるもので、甲乙つけがたい出来でした。参加者の皆さん、重ねて感謝です。
それではここで、最優秀に輝き、採択させていただいた提案の概要を発表いたします。
それは、松丸商店街の中に「松丸高校」を作るというアイデアです。
もともと松野中学校の生徒たちは、空き店舗で弾き語りライブを企画したり、まちおこしのためのプロジェクトを考えたり、架空の株式会社を設立して実際にシイタケの生産販売に取り組んだり、柔軟な発想と旺盛な行動力で地域を盛り上げてくれていました。しかし、町内に高校がないため、中学卒業とともにその活動が途切れて、せっかくの起業家マインドを発揮する機会が失われていました。
そこに着目したのが「松丸高校」という発想。もちろん正式な高等学校を設立するのではなく、松丸商店街の中の空き店舗を教室に見立てて、高校生が周囲の大人を巻き込んで、定期的にまちづくりに関する勉強会を開催し、最終的には起業を目指すという内容です。町内の中学生、高校生を対象にしたアンケートでは、この高校の活動にぜひ参加したいという非常に前向きな意見が多数寄せられていました。
さて、松丸商店街という現実のフィールドで、あきらめ感が強い周囲の大人たちをどこまで本気にさせるのか、高校生が起爆剤となって、ほんとうに新しいビジネスが生まれるのか、強く期待しながら実現に向けてできる限りの支援をしていきたいと思っています。
「DAIS PROJECT」最終プレゼン
○ 8月31日(火) 議会運営委員会に出席
定例庁議に出席
○ 9月 1日(水) 愛媛県東京事務所長と意見交換(リモート)
○ 9月 2日(木) DAIS PROJECT最終プレゼンに出席
○ 9月 4日(土) 葬儀に参列
○ 9月 5日(日) 国道381号清掃ボランティアに参加