梅雨明けとともに、猛暑がやって来ました。今年は、コロナ対策でマスクを着けている時間が長く、息苦しさも加わって体へのダメージも大きいようです。感染拡大防止のためにマスク着用は必要ですが、屋外で周囲に人がいない時などはマスクを外すなど、体調管理のために臨機応変の対応が必要だと思います。
また、感染第2波と思われる感染者の急増が、特に大都市圏の若年層で顕著になっています。これから夏休みやお盆の時期を迎え、ふるさと松野町に帰ってみようと計画されている方がいらっしゃると思いますが、ご自分やご家族のリスクを冷静に判断され、特に実家に高齢者や基礎疾患のある方がおられる場合や、自分の体調に違和感がある場合は、帰省の中止や延期を検討するなど、何とぞご配慮をお願いいたします。
さて、今回はJR予土線への想いについて語らせていただきます。
高校時代の3年間、私は毎日松丸駅から宇和島駅まで、いわゆる「汽車通」をしていました。往復2時間、つまり1日の12分の1もの間、予土線の列車内にいたわけですが、4人掛けのボックス席で同級生たちとくだらない話をしたり、膝の上にカバンを置いてトランプしたりという記憶しかなく、3年間通算では千数百時間という貴重な青春時代を浪費してしまいました。もっと有意義な過ごし方があったのかな、と今さらながら思いますが、まあ青春って、振り返ってみるとそんなものなのでしょう。
40年前の予土線は、今よりずっと多くのお客さんが乗っていました。私たちのような通学の高校生だけでなく、西土佐や鬼北地域一円から宇和島に通勤する会社員も多く、朝のピークの時間には何と6両編成の列車が運行していましたが、それでも毎日立っている人がたくさんいました。当時は車内に空調などなく、今ごろの暑い時期には天井の扇風機がぬるい空気をかき混ぜているだけで、満員の車内で立っていると汗がタラタラ流れてきたのを思い出します。今は、1両でもスカスカです。
昨年、JR四国が路線別の収支を発表しました。
それによると、予土線の年間の赤字額は9億円にのぼり、100円の収入を上げるために1,159円の経費が要るとのことです。確かにこれでは、もともと資本の小さいJR四国にとって、お荷物になっていると言われても仕方がないのかもしれません。今、予土線は、存続の岐路に立たされていることは確かです。
しかし予土線は、高校生にとっては替えの効かない通学手段であり、また、100年の歴史を持つ地域に密着した存在であり、四国を循環する大きなネットワークの一部でもあります。さらに言えば、車窓からの広見川や四万十川、そこに広がる森林や田園の風景は、全国のどこの路線にも負けない癒しの空間だと思っています。何より、沿線の私たちにとって、思い出がいっぱい詰まった予土線がなくなってしまうことになれば、耐えられない寂しさを感じてしまうことでしょう。
このため、行政においても、宇和島市、鬼北町、松野町、さらには高知県四万十市、四万十町の2市3町、そして愛媛、高知両県が中心となって、「予土線利用促進対策協議会」を組織し、予土線存続のための要望活動や啓発イベントなどを実施しています。コロナ禍によって、予土線の経営状況はますます厳しくなっていますが、県や市町を越えて連携することで、路線存続への後押しになることを期待して活動しています。
また、民間でも、予土線の存続を切り口に、予土地域の活性化に取り組む動きが醸成されてきました。まだまだ準備段階とお聞きしていますが、民間主導で取り組む受け皿の団体ができ、予土線を愛する多くの方が趣旨に賛同してご参加いただければ、存続の大きな追い風になると信じています。
この民間団体については、できるだけ多くの方に会員になってもらいたいとのことで、立ち上げの準備が整えば、私からも皆さまに詳細をお知らせいたしますので、ぜひ参加をご検討いただきますようお願いいたします。
予土線を走る「0系新幹線」
○ 7月28日(火) 入札会に出席
○ 7月29日(水) 災害時情報伝達システム基本構想検討会に出席
原水爆禁止国民平和大行進愛媛県実行委員会から要請を受 ける
○ 7月30日(木) 大政博文県議・兵頭竜県議・中野泰誠県議と意見交換
○ 7月31日(金) 愛媛県国民健康保険団体連合会通常総会に出席
県・市町合同感染症対策テレビ会議にリモート出席
NPO森の国ネット理事会・総会に出席