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虹の森公園「おさかな館」誕生秘話(令和2年6月30日更新)

ページID:0006528 印刷用ページを表示する 更新日:2020年6月30日更新

 新型コロナウイルス感染症、東京ではまだまだ感染者が増えていますが、愛媛県内では何とか収束に向かいつつあるようです。そのせいか、虹の森公園を訪れる観光客の人数も少しずつ回復し、賑わいを取り戻している感じがします。

 さて、虹の森公園のメイン施設といえば「おさかな館」です。四万十川の源流から河口にかけて棲む身近な魚をはじめ、アマゾン川やメコン川の巨大魚、さらにはペンギンやカワウソも飼育展示していて、小さいながらも生き物と触れ合いながら学習できる水族館として親しまれています。

 この「おさかな館」、今から20数年前に地域間交流の拠点として松野町が整備したもので、どういう風の吹き回しか30代半ばの係長であった私が、このプロジェクトの担当者に指名されました。もちろん私は、趣味で熱帯魚を飼っていた経験がある程度で、水族館を建てることの知識も経験もない、まったくの素人でしたが、当時の上司や同僚、関係者の皆さんのご指導、ご支援で何とかオープンに漕ぎつけました。

 今思い返すと、建設中はいろいろな問題が次々に起こってヒヤヒヤの連続でしたが、中でも一番の苦境は、飼育する水の確保の問題でした。「おさかな館」のある延野々地区は、広見川に沿って田んぼが開けていて、伏流水がいくらでもあると聞かされていました。そこで、まずは虹の森公園の敷地内で100mほどのボーリング工事をすると、期待通りポンプから十分な量の地下水が噴出しました。次に、その水を入れた水槽に比較的水質の変化に強いウグイ(この辺ではイダ)を泳がせてみると・・・次の日の朝、一匹残らず水面に白い腹を向けて息絶えていました。

 これは何事かと急いで成分の分析をしてみると、地下から湧出したのは何と「温泉」でした。普通であれば、温泉を掘り当てたら幸運なのでしょうが、その時には当時の町長さんに「こんな水は要らん」と叱られた上に、水道水の循環ろ過方式に変更するために議会に予算の追加をお願いするなど、大変肩身の狭い辛い経験をしたことが思い出されます。

 幸い、その問題の「温泉」は、のちに正式に低張性弱アルカリ性冷鉱泉と認められ、今はJR松丸駅構内にある「森の国ぽっぽ温泉」の源泉として利用されています。まあ結果オーライと言えるでしょうか。

 6月に開館した香川県宇多津町の「四国水族館」、7月にオープンする高知県の「新足摺海洋館・SATOUMI」など、大規模な水族館が四国に相次いでお目見えしています。そんな巨大施設と競合はできませんが、日本最後の清流と呼ばれる四万十川と、その最大級の支流である広見川をテーマにした「おさかな館」は、これからも地域に密着した展示内容で、小さいながらも地域の皆さんに愛される水族館を目指していきます。ご来場、お待ちしています。

おさかな館のアイドル コツメカワウソのキク
おさかな館のアイドル コツメカワウソのキク

1週間の公務記録 ※~6月28日(日)

 ○ 6月22日(月) 吉野部落要望事業・現地確認

 ○ 6月23日(火) 豊岡後部落要望事業・現地確認

             上家地部落要望事業・現地確認

 ○ 6月24日(水) 入札会

             松丸部落要望事業・現地確認

  ○ 6月25日(木) 目黒部落要望事業・現地確認

 ○ 6月26日(金) 豊岡前部落要望事業・現地確認