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財政健全化について(令和7年12月8日更新)

ページID:0016512 印刷用ページを表示する 更新日:2025年12月8日更新

 11月は長期出張が2度あったりして、なかなかのハードスケジュールでした。そのせいもあって、このコラムの更新がすっかり滞ってしまい、申し訳ありませんでした。町制施行70周年記念式典をはじめ、皆さんにお知らせしたいことはたくさんあったのですが、私の努力不足でその機会を失ってしまい、誠に残念です。

 

 さて先日、新聞やテレビで、松野町が財政危機に陥っているとの報道がありました。町民の皆さんに不安や動揺を与えることとなり、大変申し訳なく思っていますが、状況はまさしくそのとおりであり、私も強い危機感をもって財政運営にあたっているところです。

 状況を具体的に説明させていただきます。自治体には、将来の財源不足や大規模災害に備えて積み立てている「財政調整基金」という貯金があり、松野町の規模だと5億円程度が適正であると判断しています。実際には、令和5年度末には12億円の基金残高がありましたが、令和6年度は2.5億円を取り崩し、令和7年度は予算編成時において2.5億円の取り崩しを予算計上したところです。さらに令和8年度では、最大4.5億円の赤字補填が見込まれることから、このままでは基金残高は一挙に2.5億円まで減少し、令和9年度には枯渇するおそれがあるということです。

 松野町は、歳入の大部分を地方交付税などの国や県からの財源に依存しています。その中で、人件費など経常経費の高騰、電算関連業務の委託料の急増、さらには中央診療所の赤字幅の拡大といった事態が発生し、一方で人口減少などによって交付税の算定額が減少し、歳入と歳出の不均衡が拡大したのが、今回の財政悪化の要因です。これが、ぜいたくな箱物を建てたとか、大規模なイベントを開催したとか、原因が一過性のものであれば、それを取り除けば財政を元に戻すことは可能ですが、今回の場合は、一般的な行政経費の上昇に交付税が追いついていないということが主要因であり、その意味からすれば、財政悪化は構造的なものと判断せざるを得ません。

 

 このため、これからは事業の選択と集中をさらに進めていかなければなりませんが、本町が今行っている事業の中で、無駄なもの、不要なものはないと思っています。法令に従って自治体としての義務で執り行っている事務、町民の皆さんの切実な要望に応えて実施している事業、町の課題を解決するためにどうしても取り組まなければならないプロジェクト、それらについても過大なものにならないように、すべて本町の身の丈に合った事業規模を心がけてきたつもりです。また、道路や水道にどのインフラの整備、南海トラフ地震や風水害に対する防災減災対策、公共施設の修繕などについては、どんなに財政が厳しくても、町民の生命財産を守るため、着実に実施していかなければなりません。また、こういった事業については、国や県も補助金や地方債などで財源を確保してくれますので、これまでの姿勢を崩さずに可能な限り維持していくつもりです。

 もちろん、この状況に至っては、必要な事業の中でも優先順位をつけ、我慢しなければならないもの、後回しにしなければならないものも出てくると思いますが、やみくも事業を廃止または削減することは考えていません。特に、私はまちづくりの基本を「住民が主役、地域が舞台」と位置付けており、持続的かつ効率的なまちづくりを推進するには、各部落を基礎単位として進めることが重要という考えを堅持してきました。このため、各部落への地域づくり交付金などの支援策は、今後のまちづくりのセンターピンとして存続させていく所存です。

 

 松野町は、20年前の平成の大合併に加わらず、単独自立の道を歩んでいます。その当時から、財政面を危惧する声は町内外から聞こえていましたが、この20年間、単独の自治体としての存在価値を十分に発揮してきたと思います。またその間、町民の皆さんのご理解、ご協力によって、着実に堅実に町政を発展させていただきました。

 一方で、想像を超えるスピードで進展する少子高齢化、過疎化の波に翻弄され、また地方交付税に頼る財政運営の脆弱性と相まって、このような事態を招いてしまい、町民の皆さまにご心配をお掛けしたことは大変申し訳なく、重ねてお詫び申し上げます。

 今回の財政悪化は、この20年間の町政の中で最大の危機とも言えますが、町の身の丈に合った財政運営に転換するチャンスとも捉えることができます。町制施行70周年を迎えたこのタイミングで、真に持続可能な森の国・松野町を創造する新しい一歩を踏み出すことができますように、皆さまのご支援ご協力をお願いいたします。

3つのグラフ

財政状況の推移 [PDFファイル/403KB]

 

 公務の記録 =10月22日(水曜日)~12月7日(日曜日)=

〇10月22日(水曜日) 臨時議会に出席

〇10月23日(木曜日) 愛媛朝日放送「えひめのミカタ」収録

〇10月25日(土曜日) 松野中学校 森の国超!クリーン作戦に参加

〇10月26日(日曜日) 軽トラ市・松丸駅前マルシェに参加

         社会福祉協議会 福祉のつどいに参加

〇10月27日(月曜日) 四国西南地域道路整備促進協議会要望活動に参加

〇10月28日(火曜日) 予算編成会議に出席

〇10月29日(水曜日) 交通安全県民大会に出席

〇10月30日(木曜日) 文化的景観地区連絡協議会愛媛大会に出席

〇10月31日(金曜日) 絵画「雪輪の滝」贈呈式・除幕式に出席

〇11月1日(土曜日) 奥内棚田まつりに参加

〇11月2日(日曜日) 森の国産業祭に参加

〇11月3日(月曜日) 鬼北ゆずまつりに参加

         森の国文化祭芸能大会を観覧

〇11月4日(火曜日) 町制施行70周年記念式典に出席

         町内経済団体との意見交換会に出席

〇11月5日(水曜日) 県社会福祉大会に出席

〇11月6日(木曜日) 宇和島地区広域事務組合運営審議会に出席

〇11月7日(金曜日) 青少年赤十字研究会を視察

 町制70周年記念スペシャルコンサートを観覧

〇11月8日(土曜日) 国道バイパスボランティア清掃に参加

〇11月9日(日曜日) 全国火災予防運動 自動車パレード出発式に出席

         吉野生地区文化祭芸能大会を観覧

〇11月10日(月曜日)~13日(木曜日) 香川県・東京都に出張

 治水事業促進全国大会・全国治水砂防促進大会等に出席

〇11月14日(金曜日) 令和8年度事業計画ヒアリング

12月補正予算査定

消防委員会に出席

〇11月16日(日曜日) 松野四万十バイクレース開会式・閉会式に出席

         松野中学校文化祭を観覧

〇11月17日(月曜日)~21日(金曜日) 東京都・石川県に出張

         全国町村長大会・全国防災危機管理トップセミナー等に出席

         県選出国会議員との意見交換会に出席

         能登半島地震被災地を視察

〇11月22日(土曜日) 神社総代会大麻頒布初奉告祭に出席

〇11月23日(日曜日) 愛媛FCマッチタウン ロアッソ熊本戦を観覧

〇11月25日(月曜日) 農林公社臨時株主総会に出席

         教育委員会歓送迎会に出席

〇11月26日(火曜日) 自衛隊愛媛地方協力本部長と意見交換

〇11月27日(水曜日) 内外情勢調査会宇和島支部懇談会に出席

〇12月2日(火曜日) 定例庁議に出席

〇12月3日(水曜日) 県移住プロモーション動画撮影

         隣保館完成検査

〇12月4日(木曜日) 議会全員協議会に出席

〇12月6日(土曜日) 松野の医療を考える講演会に出席

         消防団幹部会に出席

〇12月7日(日曜日) 国道バイパスボランティア清掃に参加

         葬儀に参列

         町後援プロレスイベントを観覧

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