コロナによる行動規制がなくなって初めてのゴールデンウィーク、全国の有名観光地はおおいに賑わっているようです。コロナ前の日常が戻ってきてうれしい限りですが、一方で外国からのお客さんも増えて大混雑、宿泊や食事の料金も信じられないほど高くなり、地元の住民は大迷惑、そんなオーバーツーリズム状態となっているところも多いようです。
松野町の目指しているまちづくりは、この方向性とは全く逆です。日帰りや一泊二食の駆け足の観光旅行ではなく、できれば数週間、数か月間のスパンで滞在してもらい、松野町の生活にどっぷりと浸ってディープな魅力を満喫していただき、それをきっかけにして何度も松野町を訪れていただくコアなファンを増やしたいと考えています。
これは、「定住人口」と「交流人口」の間に位置する「関係人口」という概念で、地方に定住する人口=「定住人口」が減っていく中で、一過性になりがちな観光客=「交流人口」の増加を目的とするのではなく、居住はしていないけれど持続的に地域を応援していただく関係者=「関係人口」を獲得しようとするものです。
松野町では、この「関係人口」の増大のために、「森の国まつの応援団」や「ふるさと納税」、「おてつたび」などの事業を実施しています。
※森の国まつの応援団……関東圏、関西圏在住の町出身者を中心にした会員の皆さんに、松野町を町外から様々な形で応援してもらっています。会員募集中!!
※ふるさと納税……松野町の寄付額は県下最低、ここからのV字回復を目指しています。カニカマをはじめ、いろいろな返礼品を取り揃えていますので、ぜひサイトをのぞいてみてください。
※おてつたび……旅をしながら気に入った場所で一定期間アルバイトをする若者が増えています。そのような人材と働き場所をマッチングし、滞在費等も一部補助することで、潜在的な担い手を育成します。
松野町だけでなく、全国の地方自治体は、それぞれ地域の存続に懸命に取り組んでいます。また、国全体の人口が減少していく中で、その最大要因である少子化に歯止めをかけようと、厳しい財政状況をやり繰りしながら子育て支援の充実に努めています。ところが、そんな努力に冷や水を浴びせるようなニュースがありました。それは、民間の研究機関である「人口戦略会議」が、将来的に消滅する可能性がある自治体を「消滅可能性自治体」として発表したのです。
報告では、四国の西南部にある全ての市町村が「消滅可能性自治体」となっていました。これって、将来的にはこの地域から人がいなくなるってことでしょうか!?有史以来脈々と受け継がれてきた地域の生活や文化が、ここで突然途切れてしまうのでしょうか?
そんなことは絶対に起こってはならないし、そうならないように全国の過疎地域の自治体が頑張っているんですね。なんか今回の発表は、東京に住んでいる学者さんが、本来国の責務である人口減少対策を自治体に責任転嫁し、市町村が限られたパイを奪い合う様子を高みの見物をしているようで、個人的にはとても憤りを感じました。
松野町の人口は、これからも減っていくと思います。しかし例え2000人になっても、コミュニティの機能がしっかりと維持され、住民の皆さんが明るく穏やかな生活を送れるのならば、それは幸福な町といえるのではないでしょうか。
もやもやした気分を払うために、河後森城の頂上に登って眼下を眺めてみました。新緑輝く松野の里は、大自然と人の営みが調和して、瑞々しくて生命感に充ち溢れていました。この桃源郷を消滅させることなく、しっかりと次の世代に受け継いでいかなければならないと、決意を新たにすることができました。
河後森城からの展望
〇 4月24日(水)
鬼北地区生活研究協議会総会に出席
区長会に出席
〇 4月25日(木)
延野々老人クラブ若葉会総会に出席
〇 4月26日(金)
予土線利用促進対策協議会意見交換会に出席
〇 4月27日(土)
予土線川柳・絵画コンテスト表彰式に出席
〇 4月30日(火)
松和会総会に出席