令和5年度が始まりました。この3年間、コロナウイルス感染症のせいで重苦しい閉塞感に覆われていましたが、ようやく明るい光が見えてきたようで、まちづくりも新たな一歩が踏み出せそうです。
そんな中、蕨生部落の奥内組にある薬師堂で、薬師まつりの法要をすると組長さんからからご案内があり、3年ぶりに出席させていただきました。この薬師堂の境内には、県の天然記念物である「逆杖のイチョウ」があり、すでに鮮やかな緑色をした小さな葉っぱが芽吹いていました。
このイチョウの木、高さ30メートルを超える立派な巨木で、樹齢はおよそ700年~1000年、山を越えて奥内にやってきた弘法大師(空海)が、杖にしていたイチョウの枝を突き刺したところ、その場所に根付いたと言われています。あれっ?空海は平安時代初期、1200年ほど前の人なので、多少計算が合いませんね!ここからは私の想像ですが、空海の全国に残る数多くの偉業や伝説を考えると、とてもひとりの人間がなせる業とは思えず、オリジナルの空海のあとの時代やほかの場所で、社会に貢献したりエピソードを残したりした僧侶は、ひとまとめに空海と呼ばれるようになったのではないでしょうか。
ちなみに、このイチョウの木を薬師堂の側から見上げると、途中で折れてコブのようになっている枝がありますが、これが人間の顔や胴体、腕のように見えて、地元では弘法大師のお姿ではないかと言われています。ご利益があるかもしれませんので、どうぞ一度見に来てください。
さて、久々の薬師まつりですが、地元の皆さんとともに厳かに法要を終えた後、恒例の餅まきも行われました。この餅まき、松野町では集客の切り札と呼ばれていて、町外からも地元出身者や家族連れに多数お越しいただき、普段は静かな奥内の里に子供たちの歓声が響いていました。
人口が減少している松野町、その中でもこの奥内は高齢化が進んでいますが、いたずらに将来を悲観する必要はないと思います。奥内に限らず、そこに住んでいる皆さんが元気で笑顔で生活されていて、地域の絆がしっかりと保たれ地域外との交流も活発であれば、私はたとえ限界集落であろうとも、コミュニティの存続、発展は十分に可能だと考えています。御大師様と薬師如来様が見守っている奥内の里が、そのお手本となることを願っています。
賑わいの餅まき
晩春の奥内の棚田(遊鶴羽)
〇 3月30日(木曜日)
国土交通省大洲河川国道事務所長と意見交換
退転任教職員を送る会に出席
〇 3月31日(金曜日)
退職職員送別式に出席
派遣職員に辞令交付
〇 4月2日(日曜日)
奥内・薬師まつりに参列
〇 4月3日(月曜日)
年度初めの式・辞令交付式・定例庁議に出席
海上保安庁宇和島海上保安部長ほかと意見交換
まちづくり松野 取締役会に出席
〇 4月4日(火曜日)
宇和島地区広域事務組合・愛媛県南予地方局等の関係者と意見交換
新任教職員を迎える会に出席
〇 4月5日(水曜日)
農林公社業務報告会に出席
〇 4月6日(木曜日)
キウイフルーツ花粉事業組合総会に出席