河後森城の新城地区に自生するツツジが花を咲かせはじめています。まだ先発隊の開花であり、つぼみの状態のものも多く認められます。例年よりも少し遅めであり、来週あたりが見ごろでしょうか。4月24日には、これらの開花状況の観察も含めた、今年度初回の植生・景観調査を開催する予定です。
4月24日、河後森城跡の公開型植生・景観調査を実施しました。参加者は限定の20名で、今年度の文化財関係の事業予定について報告した後、本郭北側のツバキ、本郭南側のモミジ、古城周囲の整備予定地、新城のツツジ等を見学しました。今回も指導者として愛媛大学名誉教授の下條信行先生と江崎次夫先生にお越しいただきました。
6月6日、町民センターにおいて森の国山城の会の平成24年度総会が開催されました。昨年度の事業報告および決算、新年度の事業計画や予算、役員改選などについて協議が行われ、すべて承認となりました。また、総会に先駆けて、研修会として愛媛大学名誉教授の下條信行先生にご講演をいただいています。史跡河後森城跡の現在までの整備や活用の状況を振り返り、今後の会の活動や整備・活用への取り組みに関する提言をいただきました。
現在、河後森城において植生詳細調査に着手しています。先日も調査員2名とともに検討会や現地調査を行いました。今後はこの成果をもとに植生ガイドマップの作成や現地表示プレートの設置などをめざしていますが、全国的にあるような網羅的で学術先行的な内容ではなく、「人との関わりの強さ」をテーマとした調査を優先的に行っています。具体的には「食べる」「見る」「使う」の視点。「食べる」は山菜はもちろん、薬や毒になるものが該当します。「見る」は花や紅葉、俳句によまれたものも含みます。「使う」は日常の道具や用材をはじめ、遊びや儀式行事に使用するものが考えられます。人が築き上げた山城であるだけに、「人の営みが感じられる」植物を重視した調査を行って行く予定です。
9月24日、今年度2回目となる公開型植生・景観調査を実施しました。会の前半は、7月から本格着手した植生詳細調査について瓦版4の内容である調査方針の確認を行い、また7月から9月にかけて発見した植物を報告しました。また後半は、現地の河後森城を歩き、植物の確認や、今後実施予定の樹木の間伐方法について協議を行いました。